バース市街(世界遺産登録:1987年)

バースは、イングランドではロンドンに次いで観光客に人気の都市で、市街地は1987年に世界遺産に登録されています。

バースは英語でBath、つまり「浴場」の意味です。

そしてその名の通り、バースは温泉の地として有名でイギリスで唯一の天然温泉が湧き出ています。

バースの基礎が築かれたのは、紀元60年~70年にローマ人が侵攻してきた時のことです。

既に天然温泉のことを知っていたローマ人は、バースの地に「アクア・スリス」を建設しました。

そこは、ケルト民族の「泉と治癒の女神」スリスとローマ人が信じる「知恵と治癒の女神」ミネルヴァのために築かれた神殿で、スチーム風呂やマッサージルームなどを兼ね備えた複合施設になっていました。

これこそ、元祖「リゾート地」です。

ローマ人が去ったあと、あっという間にバースの町は衰退します。

しかし、18世紀に再開発が進んだ結果、バースは保養地としてだけではなく、社交の場としても人気を集めるようになりました。

バースの再開発を仕切ったのは、建築家ジョン・ウッドです。

ジョンの亡き後にはその息子が開発を継承し、ジョージアンスタイルの見事な町を築き上げました。

その街並みは、弧や円形に集合住宅を配した非常にエレガントなものです。

現在では社交場としての機能は衰退しました。

しかし、バースは今もなお温泉の地として、また美しい景観の地として人々から人気を集めています。

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