ロンドン塔は、11世紀終わりに建てられた城塞です。
石灰岩でできた灰色の外壁から、そこが華やかな場所ではないことがわかります。
実際に、ロンドン塔は牢獄や処刑場として使われていた場所です。
ロンドン塔は、1078年にウィリアム1世が要塞建造を命じて建設されました。
その後、16世紀までは王宮として使われていた一方で、1282年には身分の高い罪人たちを投獄する場所としても使われ始めました。
1941年~1944年まで、ナチスドイツの高官、ルドルフ・ヘスも幽閉されています。
ロンドン塔は1つの塔でできているわけではなく、敷地内には幾つもの塔のほか、宮殿や議会会場、公文書館、そして動物園までありました。
現在でも王室ゆかりの塔であり、中は一般公開されています。
ロンドン塔はテムズ川のほとりにありますが、近くには世界一有名な美しい跳橋、「タワー・ブリッジ」があります。
それに比べると、ロンドン塔は何とも陰気な雰囲気です。
しかし、ここにはロンドンの歴史が詰まっています。
ロンドン塔の名物といえば、「ヨーマン・ウォーダーズ」です。
彼らはロンドン塔の看守であり、観光客をツアーに案内する役割を担うこともあります。
彼らは観光客を手厚くもてなしてくれ、時には笑わせてくれる人気者です。
ヨーマン・ウォーダーの案内でじっくりと不思議な複合建築「ロンドン塔」を回ってみるのは、かなりお勧めです。