ジャイアンツ・コーズウェーとその海岸(世界遺産登録:1986年)

北アイルランドの最北端、コーズウェーというところに六角形をした柱群が連なる非常にユニークな景観を持つところがあります。

ここは、「ジャイアンツ・コーズウェーとその海岸」という名称で世界遺産に登録されています。

火山活動の結果に奇岩群が生まれることは珍しいことではなく、日本にもそのような光景はあります。

しかし、コーズウェーにある柱岩群は、およそ4万本が約8kmに亘って連なる、壮大なものです。

これだけの規模のものが残っている例は非常に稀で、しかも火山活動があったとされる5000万年前~6000万年前に柱群ができてから、その姿が殆ど変わらず現存していることも非常に特筆すべきところです。

火山活動にさらされたコーズウェーのあるアントリム地方ではやがて溶解した玄武岩が台地を形成し、急激に冷却して収縮作用が起こった場所が、六角形の柱を無数に生みだしました。

それらが、海水などによる浸食で壊されることなく、現在も昔と変わらない姿を私たちに残してくれています。

柱群の上を歩いて渡ることができ、私たちは何千年も前に生まれたものを体感することができます。

このようなことができる奇岩群もまた稀です。

ジャイアンツ・コーズウェーはまた希少な動植物の生息地で、特に海鳥にとっては憩いの場です。

ウミツバメやオオハシウミガラスが羽を休め、ヨーロッパ大陸にはない希少種の植物が生息する場所でもあります。

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