ポントカサステ水路橋と運河(世界遺産登録:2009年)

ポントカサステ水路橋は、ウェールズ北東部にある英国最大の水道橋です。

水路橋は、ホースシュー滝からグレッドリッドへ至る約18kmの運河にあり、水路橋と運河の両方が世界遺産に登録されています。

ウェールズは石炭や石材などの資源が豊富でそれらをリヴァプール、マンチェスターなどの大都市に輸送するための手段が繁栄の鍵を握っていました。

その交通網としての水路橋と運河の建設を引きうけたのは、土木技師のトーマス・テルフォードです。

彼はかつて水道橋を建設したことがあり、建設には絶対的な自信を持っていました。

彼は最先端を行く鋳造技術や錬鉄技術を次々に取り入れました。

基本的な造りは、橋桁が鉄製、橋脚が石製で橋脚の随所を鉄で補強したものです。

10年越しで完成した橋は、当時の最新技術を駆使しただけでなく、見た目の均整も取れた大変美しいものになりました。

橋の長さは307m、幅3.4m、橋を支える石造橋脚が19本にもなります。

この水路橋のおかげでウェールズの産業は支えられ、ポントカサステ水路橋は後に産業革命における偉大な史跡と見なされるようになりました。

水路橋と運河は、現在観光客の人気を集めるスポットになっています。

毎年25,000人以上の人たちが橋を行き交い、10,000隻以上の船が往航しています。

水辺からの景色は「ナロー・ボート」という小型の船でクルージングをしながら楽しむことも可能です。

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